
土壌の酸性度
植物の生育に影響を与える要素として土壌の酸性度(pH)があります。
土には酸性土壌、アルカリ土壌、中性土壌と酸性度によって分類できこれが植物の生育に影響します。
土壌が酸性またはアルカリ性かを測定するには、市販の酸度測定器を用いて測定できます。
酸性度測定液などの試薬を用いて測定する方法と土壌酸性度測定器などの専用器具で測定する方法などがあります。これらはホームセンターなどでも購入できます。
野菜を栽培する場合は酸性度で収穫物の出来に影響するため、土壌の酸性度の把握は重要であるといえます。

ジャガイモやサツマイモは酸性度に強く、ホウレンソウなどは酸性度に弱いなど植物によって適した土壌pHが異なる性質があります。
酸性度の偏りは不向き
日本の土壌は酸性に偏りがあると言われています。
土壌が酸性に傾く原因は雨水によって土中のアルカリ成分が流れ出てしまうことです。

土壌が酸性になると、土に含まれるアルミニウムが植物が育つのに必要なリン酸を吸着してしまうため、栄養不足となり植物の生育を妨げてしまいます。
またカルシウムやマグネシウムなどの養分が流出してしまうため生育に不向きな環境になってしまいます。
土壌が酸性に傾くと植物に必要な養分が土中に不足する環境ができてしまいます、
栽培に適した酸性度は?
酸性度の分類ではpH6.0以下が酸性、pH7.0以上がアルカリ性と判定されます。
栽培に適したpHの目安は5.5~6.5の弱酸性から中性程度が適しているといわれています。

酸度を改善するには
植物の生育に影響する土壌の酸性度ですが、酸性やアルカリ性に傾いた土壌を中性土に改善することができます。
酸性土壌を改善する
石灰資材をまくことで酸性から中性土へ変えることができます。
まきすぎるとアルカリ性に傾いてしまうため適量使うように注意しましょう。
アルカリ土壌を改善する
アルカリ土を中和させるには珪酸塩白土を散布する方法があります。
アルカリ土壌を好む植物(ダイコン、ホウレンソウ、タマネギなど)を栽培し土中のアルカリ成分を吸収させる方法があります。