塊根植物(カウデックス植物)が枯れる主な原因は、 水やりのミス、環境の変化、病害虫の被害 などが挙げられます。それぞれ詳しく解説し、対策も紹介します。

1. 水やりのミス
(1) 過湿(根腐れ)
- 原因:
- 水のやりすぎで根が腐る。
- 水はけの悪い土や鉢を使っている。
- 対策:
- 水やりは「土が完全に乾いてから」
- 水はけの良い土(多肉植物用の土や赤玉土+鹿沼土の配合)を使用。
- 素焼き鉢を使うことで通気性を確保。
(2) 乾燥しすぎ
- 原因:
- 極端に水やりを控えすぎると、葉がしおれたり塊根がしぼむ。
- 対策:
- 成長期(春〜秋)は適度に水やり。
- 休眠期(冬)は断水気味にするが、完全に干からびないように注意。
2. 環境の変化
(3) 日光不足
- 原因:
- 十分な光を浴びないと徒長(ひょろ長く成長)する。
- 日照不足で葉が黄色くなり、落ちる。
- 対策:
- 日当たりの良い場所で管理(屋外や窓際)
- 室内ならLED植物育成ライトを活用。
(4) 温度変化によるダメージ
- 原因:
- 寒さに弱い種類は、冬に凍結して枯れる。
- 急激な温度変化でストレスを受ける。
- 対策:
- 冬場は室内で管理(最低温度は10℃以上を維持)。
- 夜間の冷え込みに注意し、保温対策(ビニールカバーなど)をする。
3. 休眠期の管理ミス
- 原因:
- 休眠期(冬)に水を与えすぎて根腐れを起こす。
- 逆に、完全に乾燥させすぎて弱る。
- 対策:
- 休眠期は水を控え、ほぼ断水する。
- 休眠中でもシワが目立つ場合は、ほんの少量の水を与える。

4. 病害虫の被害
(5) 害虫(ハダニ・カイガラムシ)
- 原因:
- 乾燥しすぎるとハダニが発生しやすい。
- 風通しが悪いとカイガラムシがつく。
- 対策:
- 風通しを良くし、定期的に葉を観察。
- ハダニ→葉水をする。
- カイガラムシ→歯ブラシでこすり落とす or 殺虫剤(マシン油)を使用。
(6) 立ち枯れ病・根腐れ病
- 原因:
- 病原菌(カビ)が原因で根や茎が腐る。
- 高温多湿の環境で発生しやすい。
- 対策:
- 水はけを良くし、過湿を避ける。
- 病変部を切除し、殺菌剤(ベンレートなど)を使用。
5. 塊根部分の腐敗
- 原因:
- 塊根が黒く変色して腐るのは、根腐れや細菌感染の可能性。
- 対策:
- 腐敗部分を切除し、乾燥させてから土に戻す。
- 早めに気づけば助かるが、完全に腐ると回復は難しい。
まとめ
原因 | 具体的な症状 | 対策 |
---|---|---|
水のやりすぎ | 根腐れ、葉が落ちる | 土が完全に乾いてから水やり |
乾燥しすぎ | シワができる、しおれる | 成長期は適度に水やり |
日光不足 | 葉が黄ばむ、徒長する | 日当たりの良い場所で管理 |
寒さ | 葉が黒くなる、成長が止まる | 10℃以上を保つ |
害虫 | 白い粉(カイガラムシ)、葉の変色(ハダニ) | 風通しを良くし、駆除 |
病気 | 茎が腐る、立ち枯れる | 早期発見で殺菌剤を使用 |
塊根植物は 環境に適応すると強い植物 ですが、水や温度管理を誤ると簡単に枯れてしまいます。