インパチェンスとは?
インパチェンスは、ツリフネソウ科の一年草で、ピンク、赤、オレンジ、白など鮮やかな花を咲かせます。名前の由来は「忍耐できない」という意味で、熟した種子がちょっとした刺激で弾け飛ぶ特性から名付けられたと言われています。花の形が独特で可愛らしく、庭や鉢植えで育てると空間をパッと明るく彩ってくれます。
栽培の基本情報
- 学名:Impatiens
- 分類:一年草
- 開花時期:5月~10月(地域や気温により異なる)
- 日照条件:半日陰~日陰
- 水やり:土が乾きすぎないよう、適度な湿り気を保つ
1. 場所選び
インパチェンスは、直射日光をあまり好まない植物です。そのため、半日陰や日陰でも十分に育つので、建物の北側や木陰のような場所でも元気に咲いてくれます。直射日光が強すぎると葉焼けを起こしやすいので、夏場などは日除け対策があるとさらに安心です。
2. 土づくり
インパチェンスは水はけの良い土を好みます。市販の培養土に少量のピートモスや腐葉土を混ぜ込むと、保水性と通気性のバランスが良くなります。鉢植えの場合は、底に軽石などを敷いて排水性を確保しましょう。
3. 植え付け
春(4月~5月頃)に、気温が安定してきたタイミングで植え付けを行います。間隔は20~30cmほど空けて植えると、風通しが良くなり、病害虫の発生を防ぎやすくなります。
4. 水やり
インパチェンスは湿り気を好むため、土が乾きすぎないように水やりをこまめに行います。夏場は特に水切れしやすいので、朝と夕方に様子を見て水を与えると良いでしょう。ただし、水をやりすぎて根腐れを起こさないよう注意が必要です。鉢植えの場合は、水が鉢底から流れるくらいたっぷりと与えます。
5. 肥料
植え付け時に、緩効性肥料を土に混ぜておくと、後々の成長が良くなります。その後も、2週間に1回程度液体肥料を与えると、花が長く楽しめます。肥料が多すぎると葉ばかり茂って花が少なくなるので、適量を守るようにしましょう。
6. 剪定・摘心
インパチェンスは成長が早く、放っておくと株が乱れがちです。定期的に摘心(先端を摘むこと)を行い、形を整えましょう。また、花がら摘みもこまめに行うと、見た目が美しいだけでなく、新しい花が次々と咲きやすくなります。
7. 病害虫の予防
インパチェンスは比較的丈夫ですが、梅雨時や高温多湿の環境ではうどんこ病や灰色かび病が発生しやすくなります。風通しを良くするために適度に剪定をし、葉が込み合わないようにしましょう。必要であれば、市販の殺菌剤を予防的に使っても良いです。また、ナメクジやアブラムシも付きやすいので、発見次第取り除くと良いですね。
冬越し
インパチェンスは寒さに弱いため、日本の寒冷地では一年草として育てるのが一般的です。もし冬越しをさせたい場合は、鉢植えを室内の明るい場所に取り込む方法があります。